有馬記念史に語り継がれる馬名的「サイン馬券」は01年。アメリカ・マンハッタンで同時多発テロが起こった年の１着マンハッタンカフェ、２着アメリカンボス。 ドナルド・トランプがアメリカ大統領となった今年、サトノ「ダイヤ」モンド、ヤマカツ「エース」、…

牝馬ミスエルテが朝日杯ＦＳに出走するが、今年はもう１頭、牝馬が登録してきた。ビーカーリーも牡馬に挑む。 ビーは冠名。カーリーはインド神話で「暴力と殺りくの女神」。肌は黒、生首数珠つなぎネックレス、切り取った手足によるスカート…という、せい惨…

週末には香港で国際４レース。出走馬の香港名をチェックしておこう。 カップのシークレットウェポンは「天才」。「秘密兵器」じゃないの？というツッコミは当然だが、能ある鷹は爪隠すみたいでいいね、天才。ブレイジングスピードは「將男」。もう「まさお」…

チャンピオンズカップに出走するロワジャルダン（牡５＝戸田）は昨年４着。前進があるか。 Roi Jardinはフランス語で「王の庭」。Jardinは英語のGardenと語源は一緒でラテン語hortus gardinus（囲われた庭）からの派生。なぜフランス語でj-になったかはいま…

今年のジャパンＣには独仏から計３頭。うち２頭は２年連続の来日。新顔はドイツのイキートス（牡４＝グリューシェル）だ。 ドイツ馬の命名はボトムラインのイニシャルを代々受け継ぐ方式。母イリカ〜祖母イングリッドとイニシャルＩを引き継ぎつつ11代目。ち…

マイルＣＳのガリバルディは、賞金上位の馬が登録を見送ったり外国馬が回避したりで18番目に滑り込み。幸運の「18番目の男」に注目。 馬名はイタリア王国の成立に貢献した軍人のGiuseppe Garibaldiから。政治家カヴール、革命家マッツィーニ、イタリア王国の…

万国の労働者よ、団結せよ！ プロレタリアトといえばこれ。マルクス、エンゲルスの「共産党宣言」だ。Proletariatはドイツ語で「労働者階級」のこと。語源はラテン語のproletariusにさかのぼる。古代ローマ第６代の王セルウィウス・トゥリウスが、市民を財産…

なかなかの盛り上がりを見せたメルボルンＣ。勝ったのはアルマンダンだった。Almandinはドイツ語で「ザクロ石」、とりわけ鉄礬柘榴石（てつばんざくろいし）のことのようだ。語源をさかのぼると中期フランス語alamandinaに「高価な石」の意味があり、これはa…

天皇賞の連覇を狙うラブリーデイ（牡６＝池江）は「名は体を表す」を地でいく。Lovely Dayは「すてきな一日、すばらしく晴れた日」の意味で、この馬自身が池江師いわく「カッチカチの馬場が得意」だから、レース当日だけでなく前々日ぐらいからラブリーデイ…

凱旋門賞のネット馬券発売で欧州競馬が少し身近に。15日の英チャンピオンＳはアルマンゾルが勝利、凱旋門賞Ｖファウンドが２着。ひっそり７着のミッドタームはニエル賞でマカヒキの２着だった馬。そのミッドタームの母ミッドデイが、現役時代３連覇したナッ…

大魔神こと元野球選手の佐々木主浩氏は、馬主としてかつて冠名「マジン」を用いていたが、最近は冠名を使わず「必ず馬名にヴを入れる」がルール。秋華賞の有力馬ヴィブロス（牝３＝友道）は全姉ヴィルシーナと同じく佐々木氏の持ち馬。 ΒΝΒΛΟΣとつづれば分か…

エプソムＣが衝撃的な強さだったルージュバック（牝４＝大竹）が毎日王冠に登場。女傑級にまで至れるか、強敵相手で注目の一戦。 母ジンジャーパンチはカクテルの名前。白ワイン、ラム、果汁をジンジャーエールで割ったものだ。父のマンハッタンカフェも、馬…

スプリンターズＳのレッドファルクス（牡５＝尾関）はダート４勝、芝３勝。過去に芝６Ｆ→ダート７Ｆ、ダート７Ｆ→芝６Ｆでの連勝がある「プチ・アグネスデジタル」的な芝ダート横断ホース。 Falxはラテン語で「鎌」。現在でも医学用語の「大脳鎌」は英語でFa…

馬名馬券ファンが筆者以外にいるなら朗報。先週ローズＳはシンハライトが二枚上の末脚で制したが、あの流れは続く。シンハライトは「シンハリ石」という鉱石名。つまり鉱石馬名の活躍だ。 神戸新聞杯に出走する鉱石馬名とは、鉱石の中の鉱石、サトノ「ダイヤ…

桜花賞馬とオークス馬で早々２席が予約済みムードのローズＳだが、秋華賞優先出走権はもう１席ある。出走権を取り、かつ桜・樫の両女王に割って入る大仕事をテラノヴァ（牝３＝須貝）に期待したい。 この馬名はラテン語。Terraは「土地、大地」、Novaは「新…

ネイティブにはどうってことなくとも、他言語話者には難しい単語がある。bearの多義はなかなかで、名詞で「クマ（熊）」と「弱気、下げ相場」、動詞で「耐える、支える、身につける」。 ベアインマインド（牝３＝加藤征）は動詞の用法。Bear in Mindで「心の…

九州産馬が小倉２歳Ｓを制したのはコウエイロマン（98年当時小倉３歳Ｓ）が最後。ＪＲＡ重賞勝ちもコウエイトライの10年阪神ジャンプＳ以来遠ざかっている。ひまわり賞圧勝のカシノマスト（牡２＝蛯名）が快挙に挑戦する。 マストは「〜ねばならない」ではな…

種牡馬ステイゴールドは控えめな母父で活躍馬を出す…という法則は生きているか。新潟２歳Ｓのウインシトリン（牝２＝鹿戸）は母父マイネルラヴ。結構な成功種牡馬だがビッグネームではない。ビッグレッド・フレーバーあふれるタフそうな配合。 Citrineの第一…

準オープンを連勝した伸び盛りの４歳馬レッドソロモン（牡４＝庄野）が札幌記念に挑む。 父がメイショウサムソン。サムソンは旧約聖書に登場する怪力の英雄。ソロモンはやはり旧約聖書に記述のあるイスラエル統一王国３代目の王。英知の王だが、特筆すべきは…

暑くて熱い越後路のマイル決戦・関屋記念に出走するカレンケカリーナ（牝６＝安田）に注目。 カレンは冠名。ケカリーナはイタリア語。Cheは英語のwhatに似て「何、どんな」の意味で、形容詞を伴って「なんと〜」の感嘆文となる。Carinaは形容詞caroに指小辞…

レパードＳのマイネルバサラ（牡３＝松山）は鳳雛ＳでＪＤＤ勝ち馬キョウエイギアの首差２着。やれる。 バサラはＪＲＡ公式由来で「婆娑羅」の字。これは南北朝時代の美意識を示す流行語で、華美な服装や風体、あるいは勝手で遠慮のない振る舞いをすること。…

クイーンＳで彼女のことを忘れてやいないか。希代の大駆けガールで昨年覇者でもあるメイショウスザンナ（牝７＝高橋忠）を。 人名であるスザンナを競馬に関連づけるなら名曲「おおスザンナ」だ。作詞作曲はアメリカ音楽の父スティーブン・フォスター。彼の「…

函館２歳Ｓに父パイオニアオブザナイルの外国産馬レヴァンテライオン（牡２＝矢作）が出走する。 Levanteはイタリア語、Lionはイタリア語ならLeone（レオーネ）としたいところだが、馬主がライオンレースホースなので事実上の冠名。 レヴァンテの意味は文語…

セレクトセールで、大和屋暁氏が自身が所有したジャスタウェイの初年度産駒を競り落として話題になっている。その大和屋氏の所有するハーツクライ産駒が週末の函館記念に出走する。オツウ（牝６＝須貝）だ。 なにせ過去１年、２ケタ人気で３度３着になってい…

７月10日は七夕賞と同時に参議院選挙の投開票当日でもある。そこでウインリバティ（牝５＝飯田雄）だ。 ウインは冠名で「勝利」の意味。選挙に当選する＝win the electionだ。それから「自由」という意味のLibertyについて、語源はラテン語libertasにさかの…

マリアライトが宝塚記念を制した翌週、ラジオNIKKEI賞に近親馬が出走する。ブラックスピネル（牡３＝音無）だ。大崩れのない善戦型の戦績が２頭に共通する。 この一族は鉱石の名が多い。マリアライト（曹柱石）は母クリソプレーズ（緑玉髄）。クリソプレーズ…

宝塚記念ではヤマカツエース（牡４＝池添兼）を取り上げよう。冠名＋エース。普通の命名すぎて省みることがなかった。 Aceはもともと「さいころの１」で、古フランス語asにさかのぼる。そのうち「トランプの１」もエースと呼ぶようになったが、最小の数字ゆ…

３歳ダート路線は話題を米国クラシック３冠皆勤のラニに持って行かれた感があるが、なかなかどうして逸材ぞろい。ユニコーンＳにも好メンバーがそろった。グレンツェント（牡３＝加藤征）も有力な１頭。 Glanzendはドイツ語で「輝かしい」の意味。Glanzが「…

準オープン、オープンと連勝中のロジチャリス（牡４＝国枝）がパンチアウトで一気に重賞制覇なるか。エプソムＣに出走予定だ。 「冠名」＋「父や母の名前の一部」はノスタルジックというか、昭和的な命名スタイルだが、冠名ロジのオーナーは代表的な所有馬ロ…

CLARENTE(JPN)亞瑟神劍 (日) CONTENTMENT (AUS)詠彩繽紛 (澳) DANON SHARK (JPN)碧海銀鯊 (日) DECIPHER (JPN)解密精英 (日) FIERO (JPN)引以為榮 (日) ISLA BONITA (JPN)明媚島 (日) LOGOTYPE (JPN)標誌名駒 (日) MAURICE (JPN)滿樂時 (日) REAL STEEL (JPN…