2013-01-01から1年間の記事一覧

トーセンジョーダン

衰えはなかった。トーセンジョーダン(牡7=池江)は前走、3度目のジャパンCで3着。さて過去5、5着。3度目の有馬記念でどうか。 トーセンは馬主・島川隆哉氏の名字の音読みで冠名。ジョーダンはカリフォルニアワインのワイナリー名から命名された。つ…

ツィンクルソード

混戦の朝日杯FS。条件を勝って臨むツィンクルソード(牡2=松永昌)にもチャンスはある。 Twinkleは「キラキラ、きらめき、輝き」、Swordは「剣」。母ツィンクルブライドから名の前半を受け継ぎ、後半は父デュランダル(『ローランの歌』の聖…

マジックタイム

今年の阪神JFはレベルが高そうだ。新潟で2連勝のマジックタイム(牝2=中川)も気になる1頭。 Magic Timeは「魔法がかかった時間」。写真や映像の撮影用語で「日没後の薄明かりの時間」は、太陽が出ていないのに明るく影が出づらくて独特の色合いに見え…

パンツオンファイア

一部の好事家が騒然、ネタ満載の米国馬パンツオンファイア(牡5=ブリーン)がJCダートに登場! Pants On Fireは聞かずとも伝わる? 「パンツに火がついて」→「慌てふためいて」。パンツは下着でなくズボンのことなのだが、要は「おしりに火がついて」。…

ジョシュアツリー

ジョシュアツリー(牡6=ダンロップ)が2010年(10着)以来、3年ぶりにジャパンCに出走。 アイルランドのロックバンド・U2に「The Joshua Tree」というアルバムがあって、おそらくそれが馬名の由来だろう。そもそもジョシュアツリーとはユ…

コパノリチャード

スワンSを制したコパノリチャード(牡3=宮)がマイルCSに挑む。 コパノが馬主小林祥晃氏(Dr.コパ)の冠名なのは言うまでもないが、リチャードは何者か? 何者というか史上何人もいる著名なリチャードのうち誰か。推測だが「リチャード獅子心王」こと、…

テイエムナデューラ

ファンタジーSにテイエム勢が2頭登録している。1頭はチュラサンの子テイエムチュラッコで、いつものテイエム・ネーミングだが、もう1頭がテイエムナデューラ。Nadduraはゲール語(アイルランドなどの言語)で、意味は英語のnatural。ゲッ…

クリスマス→エックスマーク

アルテミスS出走のクリスマス(牝2=斎藤)は同名の先達多数かと思いきや、つづりがXmasのサラブレッドは調べた限り先にアルゼンチン産の未勝利馬1頭だけ。これがChristmasだと、少なくとも10頭以上いた。クリスマスをXmasとつづるのは…

ヴェルデグリーン

オールカマーを鮮やかな末脚で制したヴェルデグリーン(牡5=相沢)が天皇賞・秋で初めてGⅠに挑む。 Verdeはイタリア語で「緑(の)」、Greenは冠名だがこちらも英語で「緑(の)」。つまり「緑緑」。なんだか名字と名前が一緒のような感じだが…

フルーキー

豪州の短距離血統から菊花賞馬が出るか。フルーキー(牡3=角居)の父リダウツチョイスは1100m〜マイルで豪州GⅠ4勝。父系に3000mを走る要素は薄い。 Flukyはflukeの形容詞。「フルーク」は聞き慣れないと思うが、日本でいうところの…

リボントリコロール

盛り上がり、落胆もまた大きかった凱旋門賞。フランス牝馬は日本馬にとって性悪なようで。 秋華賞。フランス馬はいないが、意外にフランス語馬名が多い。トレヴからの流れで仏語馬名馬券はどうか。(サクラ)プレジール=楽しみ・喜び、シャトーブランシュ=…

アンテロ

凱旋門賞でフランスの3歳牡馬はやはり恐い。ましてアンテロは凱旋門賞7勝のファーブル厩舎、同4勝のペリエ騎乗。 アンテロのつづりはIntelloだが、フランス語だと発音はインテロではなくアンテロ。「知識人、有識者、聡明な人」の意味。マイル3勝、経験…

トレヴ

凱旋門賞で日本馬2頭のライバルと目されるトレヴ(牝3)。4戦4勝、仏オークス・ヴェルメイユ賞とGⅠ連勝中だ。 Treveはなかなか意味深。フランス語で「停戦」だ。日仏決戦に意気込む日本馬に、最大のライバルが「停戦」では肩すかしだが…。古高ドイ…

サングラス

ききょうSでデビュー4戦目となるサングラス(牡2=谷)の馬名について、今さらながら衝撃的な事実に気づいた。 常識的にサングラスといえば<Sunglasses>、つまり日差しをさえぎって目を保護するために着用する色つき眼鏡のことだと思うだろう…

バンデ

15日、フランス・ニエユ賞にダービー馬キズナが出走する。かたや16日、日本。セントライト記念に出走する3文字馬名はバンデ(牡3=矢作)。 両馬の共通点は文字数にとどまらず。Bandeはドイツ語Bandの複数形。「バンド、ヒモ、ベルト」と並んで「…

トーセンアルニカ

今週から秋競馬開幕。秋華賞トライアル紫苑Sにトーセンアルニカ(牝3=木村)が出走する。 トーセンは馬主・島川隆哉氏の冠名(名字の音読み)。Arnicaはキク科の植物。ヨーロッパの山地、高地が原産で学名はArnica montana(山のアル…

ベルベル小倉2歳S

今年の小倉2歳Sは馬名的に興味深い。頭韻を踏むベルカント(牝=角田)、ベルルミエール(牝=田島良)の2頭が出走してきた。 Bel Cantoはイタリア語。直訳は「美しい歌(声)」でイタリア・オペラの声楽用語。Belle Lumiereはフラン…

マイネルメリエンダ

2歳戦好調のサラブレッドクラブ・ラフィアンが、マイネルメリエンダ(牡2=和田郎)を新潟2歳Sに送り出す。 初見では「マイネメリエンダ」かと、つまり牝馬かと思った。Meriendaはスペイン語で「軽食、おやつ」。母ホッカイ「ショコラ」からの連…

ラブイズブーシェ

ラブイズブーシェ(牡4=村山)は年明け未勝利の身から、あれよあれよで夏の頂点・札幌記念に挑戦するまで出世。今年一番の上り馬はどこまで上り詰めるのか。 ブーシェ(JRA公式のつづりboo shet)は未知の言い回しだったが、どうも米国のスラン…

シャイニーホーク

関屋記念でシャイニーホーク(牡5=橋口)に大駆けがないか? Shinyは馬主・小林昌志氏の冠名だが、「光る、光沢のある」という意味の形容詞。Hawkは「鷹(タカ)」。古高ドイツ語だとhabuhとなるこの単語の原義は「つかむ」。つまりタカが爪…

インカンテーション

前走古馬相手の1000万級特別を完勝したインカンテーション(牡3=羽月)がレパードSに出走。有力な1頭だ。 微妙に音のすわりが良くないというか、どうも「印鑑」を思い出す馬名だが、Incantationは「呪文(じゅもん)」。ラテン語incant…

バーバラ

バーバラ(牝4=小崎)はディープインパクト産駒のスプリンターとしてシュプリームギフトと並ぶ先駆け的な存在。佐世保Sの有力候補だ。 Barbaraは女性名。母ディシーランドジェム、母の父ディキシーランドバンドの名に共通する「ディキシーランド」…

マイネルディアベル

函館2歳Sに登録しているマイネルディアベル(牡2=大和田)はシブい。父が羽田盃・東京ダービーなど重賞12勝をあげた船橋の雄ナイキアディライト。牝系はムービースター(92年天皇賞・秋2着)を擁するダイナビーム系。このマイナー感、失礼ながらさすが…

クリソライト

クリソライト(牡3=音無)はジャパンダートダービーの有力馬だ。 Chrysoliteは鉱石の一種。淡緑〜黄緑色で、宝石としてはペリドットの名が知られる。母名クリソプレーズ(chrysoprase=緑玉髄、緑色の石英の結晶)からの連想。ところで、母子とも「緑」の…

ファタモルガーナ

地表近くの気温が場所によって異なる時、空気の密度の違いで光線が屈折するため、遠方の物体が近くに見える現象―を「蜃気楼(しんきろう)」という。その現象は、かつて蜃=大蛤(ハマグリ)が吐く気によって空中に楼台が現れると考えられたからだ。 イタリ…

インプロヴァイズ

ラジオNIKKEI賞に出走するインプロヴァイズ(牡3=堀)は昨年勝ち馬ファイナルフォームをトレースする。戸崎・堀厩舎・ハンデ54、前走500万1着…かぶりまくりだ。 Improviseは英語で「行き当たりばったりでやる」とか「即興で演奏する」の意味。語…

ローゼンケーニッヒ

少頭数に落ち着いた宝塚記念。ローゼンケーニッヒ(牡4=橋口)が一足飛びに格上挑戦するのは蛮勇か、それとも大舞台に思わぬ彩りを添えるのか。 橋口厩舎と一蓮托生のバラ一族はこの馬の曾祖母ローザネイから広がり、ほとんどの馬にバラ関係の名がつけられ…

スギノエンデバー

キャリア31戦中27戦が芝1200m。すがすがしいまでの芝千二専科スギノエンデバー(牡5=浅見)が函館スプリントSに出走する。 スギノは冠名。Endeavourは「努力」だが、とくになにか目標を達成するための不断の試み。実現困難なことに対する試行を…

サクラアルディート

エプソムCに出走するサクラアルディート(牡5=岡田)は、冠名サクラの名門牝系スワンズウッドグローヴ系。チヨノオー・ホクトオー兄弟、ヴィクトリア、プレジデントらが近親だ。 Arditoはイタリア語で「勇敢な、大胆な、斬新な」。語源をさかのぼる…

安田紀念賽

今年も香港馬が参戦。安田記念(かの地で「安田紀念賽」)出走馬の香港での名前を楽しもう。 香港の馬名はよく言えばおおらかだが、4字の制限があるためか少々投げやり。ツッコんでナンボだ。機伶獵駒=カレンブラックヒル。機伶はカレンの音、獵=猟。ブラ…