アグネスデジタル 2001年天皇賞(秋)ウイーク

※馬名コラムは休止。他のことで時々更新します。

ウマ娘~プリティーダービー」の大流行によって、過去の名馬エピソードがいろいろ出てきていますね。こちらはアグネスデジタルが2001年天皇賞(秋)に出走する前、担当していたいた井上多実男厩務員から聞いた話をまとめたものです。

「行くぞ相棒」アグネスデジタル(井上多実男厩務員)

 この馬は本当に賢い。地方にあちこち行ったけど、環境が変わっても結果を出してくれてる。動じることがないんだ。カイバ食いが減ったことないもの。
 走る馬ってのはどこか違う。この馬はメンタル面の強さ。普段にしても、これぐらい無駄なことをしない馬はいないよ。言うことをよく聞いてくれるんだ。だからレースでも、ジョッキーの意のままに動けるんじゃないかな。前走は深い砂の盛岡(編注・南部杯1着)だったから先行策になったけど、行かせりゃ行ける。控えようと思えば控えられる。だから距離は気にしてない。掛かるところはないからね。
 自分のやってる馬が天皇賞に出るのは初めて。一生に一度は…って思ってたから嬉しいよ。無事にレースに持っていくのが自分の仕事。追い切り後もいい感じであとは府中に着くだけ。
 ほら、帰ろうとするのが分かると、いつも鳴いてニンジンをねだるんだ。賢いけど、子ども子どもして甘えたところもあるんだよ。(談)