ブラックスピネル

 マリアライト宝塚記念を制した翌週、ラジオNIKKEI賞に近親馬が出走する。ブラックスピネル(牡3=音無)だ。大崩れのない善戦型の戦績が2頭に共通する。
 この一族は鉱石の名が多い。マリアライト(曹柱石)は母クリソプレーズ(緑玉髄)。クリソプレーズの姉タンザナイト(黝簾石=ゆうれんせき)には、娘にモルガナイト(モルガン石=緑柱石の一種)がいて、その息子がブラックスピネル。Spinelは和名で尖晶石(せんしょうせき)と呼ばれる宝石の一種。そのうち漆黒のものがブラックスピネル、つまり黒尖晶だ。Spinelの語源はラテン語spina(=とげ)。とがった八面体の結晶として産出されるため。