インティ、ヘリオス

 フェブラリーの語源はフェブルウス――ローマ神話の、オオカミから家畜を守る牧神ルペルクスの別名の一つ。ローマでは2月半ば、この神のもと清めと償いの祭りが催された。祭りの縁起は戦死者の慰霊で、その性格からフェブルウスは冥府の神プルートと同一視されていくが、その名を冠したレース(フェブラリーS)を席巻するのは冥界神ならぬ太陽神だ。インティはインカ帝国の太陽神であり、ケチュア語で太陽も意味する。一昨年、7連勝で冥界を照らした。3度目出走の今年、再現を狙う。一方、ヘリオスギリシャ神話の太陽神。こちらもギリシャ語の太陽そのものを示す。初G1で頂点に至るか。