キタノオクトパス

 馬なのに…という馬名の極北は、馬なのにネコで枝葉を世界に広げたストームキャットだと思うが、「馬なのに馬名」のトレンドは多様。1種類の動物で個別に年間数万の名前が付き、全てが登録されて重複が少ないのはサラブレッドだけ。馬名界が広く深いゆえんだ。大井ジャパンダートダービーに出走するキタノオクトパス(牡3=高木)は馬なのにタコ。Octopusの語源はギリシャ語ΟΚΤΩΠΟΥΣで「オクト(8)+パス(足)」。あえて馬にタコと付けた理由は、北欧神話における主神オーディンの愛馬で、八脚の神獣スレイプニルにあやかったと考えよう。それにギリシャ語タコ(ΤΑΧΟ―)は「速さ」の接頭辞。