サトノクロニクル

 チャレンジCを制して文字通り「挑戦権」を得たサトノクロニクル(牡3=池江)が有馬記念に出走する。
 Chronicleは「年代記」。著者が私見を交えることなく出来事を年代順に記録した歴史書のこと。なお村上春樹ねじまき鳥クロニクル」の英語版が"The Wind-up Bird Chronicle"で、驚くほど直訳でびっくりした。ともあれ語源はギリシャ語ΧΡΟΝΙΚΟΣにさかのぼる。ΧΡΟΝΟΣが「時間」で、そこから「時間に関する」が原義。「時間順に並べられた」→「年代順に並べて書かれた本」と意味が拡大した。要は順送りで歴史は繰り返す。古馬の王者に引導を渡すのはだいたい3歳馬だ。