クロコスミア

 既に7戦とキャリア豊富なクロコスミア(牝2=西浦)が阪神JFに出走する。
 Crocosmiaはアヤメ科の花で「ヒメトウショウブ属」の学名。園芸ではヒメヒオウギズイセン(モントプレチア)のことで、夏にかれんなオレンジの花をつけるが、ひ弱さとはまったく無縁。耐寒性に優れてタフ。乾燥にも湿気にも強い。まさに使われつつ力をつけ、馬場の好悪は問わないこの馬のよう。語源はギリシャ語のΚΡΟΚΟΣ(=サフラン)+ΟΣΜΗ(=香り)。乾燥した葉をお湯につけるとサフランの香りがするため。サフランはかつて同量の金と同じ価値があった。クロコスミアは千金の薫りがする。