ミスターメロディ
阪急杯7着のミスターメロディが高松宮記念で反撃の旋律を奏でる。
父スキャットダディ。スキャットはジャズの歌唱法(シュビドゥビとかルルルとかアドリブで歌うもの)で、その連想から命名。Mr. Melodyはアメリカのジャズボーカリスト、ナタリー・コールの曲名。歌詞はストレートなラブソングだ。you do the sweetest thinngs to me(あなたは私のしてほしいことをしてくれる)ので躍進の期待をかけつつ、you got me hummin' to your crazy beat(最高のビートに思わずハモっちゃう)ような脚さばきに見とれよう。曲の後半にはシュビドゥビとご機嫌なスキャットが流れるぞ。
アウィルアウェイ
馬名は数あれど、これほど命名の妙を感じさせるものはそうない。フィリーズレビュー出走のアウィルアウェイ(牝3=高野)。父ジャスタウェイ、母ウィルパワーで、両親の名前の一部を組み合わせただけだが、それでいて[Where there is a will, there is a way.]という金言が導き出される。意志あるところに道はあり。古今東西問わぬ真理とあって上杉鷹山の「なせば成る」、朱子語類の「精神一到、何事か成らざらん」、後漢書・耿弇伝の「有志者事竟成也(志あるものは事ついに成るなり)」、「史記・李将軍伝」の「中石沒鏃」から通俗した「一念岩をも通す」など、類例は枚挙にいとまがない。当てたい、その意志が大事だ。