アンドラステ

 6戦4勝。底を見せていないアンドラステ(牝4=中内田)がエプソムCで重賞初挑戦。

 Andrasteは古代ローマ時代、現在の英国東部に住んだケルト人部族イケニ族の戦争の女神。西暦60年、イケニ族がローマ帝国に反乱を起こす際に、王族の女性ブーディカが反乱軍の首領として軍勢の前で演説する。その様子をローマの歴史家カッシウス・ディオが「ローマ史」に活写している。「ローマ人が犬やオオカミを支配しようとしているウサギやキツネであることを示そう。感謝します、女神アンドラステよ」。勇ましい場面で祈られる女神だが、ケルト側の記録は残っていない。征服者(反乱はのち鎮圧)であるローマから語られるのみ。それでもアンドラステの名は「不滅」「難攻不落」を意味したのであった。