インティ

 中天に昇る太陽をさえぎるものがあるだろうか。インティ(牡5=野中)が5連勝から東海Sに臨み、ダートの頂点を目指していく。

 この馬名は南米の土着言語であり、インカ帝国で使われたケチュア語。帝国を興したケチュア族は太陽神信仰を国教として、太陽=太陽神=インティを崇めた。アルゼンチンの国旗の真ん中にあるあれだ。インカの支配者はインティの現人神とされ、クスコでは6月下旬の冬至(南半球のため季節が反対)に、太陽神に収穫を感謝する豊作祭「インティ・ライミ(太陽の祭り)」を催した。なお馬のインティとインティライミ(05年京都新聞杯など重賞3勝)に血統的なつながりはない。