パチャママ

 函館2歳Sに出走するパチャママ(牝2=和田郎)を取り上げよう。この馬名はケチュア語(南米ペルー、ボリビア公用語のひとつであり、かつてインカ帝国で使われていた言語)。パチャは「大地」、ママは「母」の意味。世界中の多くの言語で「母」は両唇鼻音(mの音)で始まるが、ケチュア語もその例にもれない。パチャママはつまり「母なる大地」であり、「大地の女神」のことだ。ペルーでは酒をのむ前、地面に少したらして大地母神パチャママに捧げる習慣がある。
 この馬主さんは冠名がセレス(=ローマの地母神)、所有馬にウアジェト(=古代の下エジプト守護女神)などいて、大地母神好きなのかも。