カレンブーケドール
「花言葉」は18世紀前半、トルコ駐在の英国大使夫人メアリー・ウォートリー・モンタギューが英国にもたらした。彼女はbouquet(花束)というフランス語も紹介、花束のプレゼントが流行した――。有馬記念カレンブーケドール(牝4=国枝)にちなんでそんなトリビアを紹介。馬名は冠名+フランス語「金の花束」。重賞【0ー5ー1ー2】、G1【0ー3ー0ー1】と銀メダルづくが、その名にフランス語「金の」を意味するd'orが入っている。有馬で艮(うしとら=深夜から夜明けの時間帯)を脱して、日の出(母ソラリアの名は「日光浴室」の意味がある)とともに金メダルを得よう。彼女には花言葉「勝利」のグラジオラスのブーケを贈りたい。
ホットキングプローン
香港スプリントで注目は前哨戦のGⅡを制したホットキングプローン(騸6=サイズ)。香港表記「旺蝦王」。旺は「盛んな様子」。懐かしき安田記念馬フェアリーキングプローン(靚蝦王)と同馬主。冠名は馬主の好物(エビ)から。香港マイルは18~19年に無双した美麗傳承(ビューティージェネレーション、傳承=伝承)、そのビューティーに2連勝中で14戦13勝の金鎗六十(ゴールデンシックスティ、鎗は武器のヤリ)、前年覇者の頌讚火星(アドマイヤマーズ、頌讚=称賛)と、馬名と香港表記が一致しやすい各馬の楽しみな一戦。香港Cに出走するアイルランドのマジカルは香港表記「變魔術」。變は「変」の繁体字。「魔術」だけでいいのでは…。
アナザートゥルース
”There is always only one truth.”
見た目は子供、頭脳は大人な名探偵の決めぜりふ「真実はいつもひとつ」の英語。これは事件に関してのことで、例えば競馬予想には各人の真実がある。チャンピオンズC出走のアナザートゥルース(セン6=高木)は父アイルハヴアナザー(おかわりください)と母キョウエイトルースの名前を組み合わせた馬名。兄サウンドトゥルー(説得力がある)にも通じる「もう一つの真実」。競馬予想における各人の真実は、結果という事実にだいたい打ちのめされるが、僕の真実はアナザートゥルース。
”The true answer is nothing but one.”
真実はいくつあっても正答は一つ。