パフォーマプロミス
さあ有馬記念。パフォーマプロミスは前走のアルゼンチン共和国杯が完勝だった。穴馬として有り? アル!
performは「演じる、果たす」。promiseは「約束」。日本語では確かに約束を果たすことができるが、英語においてpromiseは守る(keep)ものであり、実行する(make good)
ことはあっても、performはしない。あえて言うならperform as promised(約束通りにする)だが、まあそれはいいのだ。この馬名は破格ゆえ「果たす」ことへの執念がうかがえるというもの。母がアイルビーバウンド。I'll be bound.は古風な表現で「間違いない、きっとだよ」。
パヴェル
パヴェル(セン4=米国モラ)は前走のレース後、厩舎がオニール→モラに変更。モラ師はケンタッキーダービーのデュアルウィナー(アイルハヴアナザー、ナイキスト)であるオニール師の右腕を務めており、オニール師はフリートストリートダンサーでJCダートを勝っている。日本のダートと米国のダートの違いなど承知の上での遠征だ。怖さはある。
Павелは人名。キリル文字で分かる通りロシア系の男性名で英語名だとPaul(ポール)。なので実はパヴェルの名をいただく著名人はかなり多い。ロマノフ朝ロシア帝国がらみで皇帝パヴェル1世、ロシア帝国陸軍の騎兵大将パヴェル・レンネンカンプ。チェコのサッカー選手であるパヴェル・ネドベド。語源的にはラテン語paulus(小さい)だが、皇帝やら大将やらチェコの英雄やらいるし、この馬自身も3走前にダート9FでGⅠ勝ちがありなかなかの大物。その勝ち時計は1分49秒21だ。
サンダリングブルー
英国からジャパンCに遠征してきたサンダリングブルー(セン5=ムニュイジエ)は「クラス2ハンデ戦」でモマれて力をつけた叩き上げセン馬。日本の馬場に合うのか、通用するのか。興味深い。
Thundering Blueは直訳すれば「雷鳴の青」。雷は青く光るとも言えるが、サンダーは「雷鳴」、あくまで音であって雷光(ライトニング)ではない。オーナーの本業が海運保険業で、勝負服が海をイメージする「青たすき」。そのあたりの連想かも。なおブルーだが芦毛。調教師のムニュイジエ師はフランス生まれ。ジョン・ダンロップ厩舎でアシスタントをへて英国で14年に開業した。Menuisierは「大工」。愛馬をどう築き上げるか、お手並み拝見だ。